鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「それも、違うな」

「え……?」

「俺と、二人」

な、美空、と、瀬田が隣を向いて笑う。
立花は、赤い頬をもっと赤くして、もうっと、瀬田を睨んだ。
一緒に旅行まで行く仲になったのかよ……。
本当、イチャイチャし過ぎて呆れる。

クラスメイトもざわついている。

「ちょっと二人、何があったの?!」

「瀬田君、二人で温泉って!
部屋、ひとつだよね?!」

大騒ぎだ。
これじゃあ、ホームルームどころじゃない。
今日は3学期の役割分担とか、そういうの決めようと思っていたのに。