鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

ギュッと抱きしめて、美空を閉じ込める。
はぁ、可愛い……。

腕の力を緩めて、顔を覗き込む。
ん? と、不思議そうな顔が、こっちを見上げている。
キスを落として、また閉じ込める。

「美空、俺とで、いいんだな?
鈴木じゃなくて、いいんだな?」

「え? あ、うん……?」

「良い旅行に、しような」

「うん……!」

嬉しそうに抱きついて、顔をもぞもぞ動かす美空の頭を、ポンポン撫でる。
一緒の旅行をこんなにも喜んでくれるんだな。
可愛いやつ。