鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「違う、マジだから言ってんの」

俺は立ち上がって、担任の前に一枚の紙を提出した。

「瀬田、立花、お前たち……!」

担任は、驚いた顔で俺とその紙を見比べている。

「先生、美空はもう立花じゃありません。瀬田です」

俺の言葉に、クラス中が驚きに湧いた。
先生に見せたそれは、正真正銘、婚姻届受理証明書。
今日の日付だ。

「お前たち……!
これは問題になるぞ、在学中にこんな……!」

「なりませんよ、今日卒業したし」

「そうじゃなくてな、せめて卒業してからとか……」