鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「あれ、瀬田、今から出勤のはずだよな……?」

「何やってるんだ?」

「あの子、誰?」

あ……。

くるくる巻き毛のウエイトレス後輩が、彼女をじっと見つめている。

この子、瀬田の働く姿に一目惚れしてここで働き出したんだっけ。
瀬田は、グイグイ迫るこの子が苦手だと、避けていたけど。

「えーっと、瀬田の、彼女……」

何で俺がこんなことを言わなきゃいけないんだ。