鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

なるほど……。
恥ずかしがりの彼女に、取材だなんて最初から言っても、来ないよな。
あえて黙っていたのか。

「仕方ないだろ、美空が可愛過ぎるのが悪いんだ。
俺たちどうやら、伝説になってるらしいぞ?」

「伝説?」

彼女はきょとんと瀬田を見上げた。

「あの文化祭のウエディングが、どうやら学校を飛び越えてじわじわ噂になってるらしい。
今、店に取材の人が来てるんだ。
俺たちを探して聞きまわってたらしいぞ」

「え、やだぁ……」

恥ずかしいなぁ、と、彼女は下を向いた。