鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「前は彼女の写真、頼んでも見せてくれなかったじゃん?
今は良いのか?」

「いいんです。先輩は美空を知ってるし救ってくれたし。
少しだけならね。
あ、惚れないでくださいね?
俺のですから」

はいはい、わかってますよ、と、俺は瀬田の携帯を覗き込んだ。

わぁ、どの写真の彼女も、可愛い!
新幹線でうたた寝してたり、山を指差して笑ってたり。

「可愛いなぁ」

「勿論です。
俺の美空ですから」