鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

……。
凄い話を聞いてしまった。

俺、高校3年の12月になっても、今のところなにも決まってないのに。
あいつ既に、就職も結婚も決めてるのか。

「ま、構わなすぎて危うく今日振られるとこだったけどな!
彼女のために頑張って、その彼女に振られてたら、俺、本気で腹抱えて笑ってたわ!」

がはは、と店長は豪快に笑っている。

「え、瀬田ってあの可愛い彼女にそんなに熱いんすか?
すっげぇ!」

先輩も、俺と同じように驚いた顔をしている。

「まぁな。ノロケが凄ぇんだよな」

……。
あいつ、店長にもノロケてんのか。