鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「それがどうやら本気らしくてさ。
だから俺も、本気であいつを鍛えてるわけよ。
でも、それで彼女を不安にさせてたら意味なくね?」

確かに……。

「目標金額が貯まったら、結婚して一緒に住みたい、仕事も決まったって言うつもりだったらしいんだ。
早く言いたくて、焦って仕事詰めてたんだな。
それで今日の有様だ」

「はぁ……。
ちなみに目標金額って……?」

「さぁな、そこまでは知らん。
ただな、ここ入ってからのバイト代ほとんど手付かずらしいし、最近はあの仕事量だろ?
引越し費用と、簡単な式なら挙げれるくらいは貯まってんじゃねぇの?

あ、こないだ、目標までもう少しだって言ってたな」