天使も、兄も、神も、あの悪代官には適わなかった。

俺の願いは虚しく、鈴木さんも瀬田先輩も、来ることはなかった。
立花は放課後、瀬田に手を引かれて行ってしまった。

手を引かれながら振り向いた目が、助けて、と訴えていたけど、ごめん立花、俺たちでは無理だ。

「ほら美空、服を選ぶんだから、早く行こう。
似合うの買ってやるからな?」

美空を全身コーディネートだ、と、瀬田は嬉しそうに彼女を連れ去った。
その後のとこは、分からない。