鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「校内ナンバーワン、ってよく言うけどさ。
美空は美空だし、外見で選んでないし。
え、見られてんの、そんなに」

「お前は周囲を気にしてないようだし?
美空ちゃんに至っては鈍いから気づいてないし?
わかんないだろうけどな」

「あ、いや、美空を狙ってる男には気づいてるし、常に警戒してる」

「いや、それ以上にな……」

俺と兄貴の話をよそに、母さんと父さんは夕飯の話をし出した。
学校の話に気後れしたらしい。
俺と兄貴はリビングのソファに向かい合って座った。