鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「それはそうとお前、美空ちゃんと何かあったろ」

「な、何かって何だよ……」

俺は狼狽えながら、まあこっちこい、と呼ぶ兄貴と向き合ってリビングのソファに腰掛けた。
何かって……。
そりゃあ、色々あるよな。
好き合って付き合ってるんだから。
何が聞きたいんだ。

「お前、校内ナンバーワンのアイドルと付き合ってるんだぞ?
自覚ないのか? 見られてるんだよ、常に。

俺の周囲でも、立花美空が以前に増して美少女に、いや、美女になったって話題だぞ?」

周囲の目なんて、全然気にしてなかった。
そうなのか?