鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「ふふふ、明日クラスのやつらに自慢しよう、立花が家に来たって」

「おいこら、誤解を招く言い方するなよな」

俺が睨んだところで、全く気にしていないように携帯を構えて、いきなり写真を撮った。
どうやら俺と美空を撮ったらしい。

「ねぇ瀬田、ここ、わかんない」

「はいはい、どこ?」

撮られたことに気づいていないのか、ノートから顔を上げた美空が、教科書の一部を指差した。

「いやぁ、いいなぁ、美少女彼女とお勉強会か」

「うっさいバカ兄貴、どっかいけ」

笑いながら、兄貴はリビングから出て行った。