鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「もうやめて、母さんマジで……」

やっぱり母さんは、言葉を止めてはくれないらしい。
どうしてウキウキと、報告してるんだ?

「え、それなら父さん、協力惜しまないよ?
美空ちゃんいい子だし可愛いしなぁ」

うんうんと頷きながら、父さんは嬉しそうだ。
女の子かぁ、欲しかったよね、母さん、って……。
ああ、そうですか。

「お前、それで大丈夫なのか?
高校卒業して就職して一人養うって……!
今、大学卒業しても就職難しいんだぞ?
俺、しっかり勉強してから社会に出ようと思ってるけど……」

うわ、兄貴が一番マトモだ。
今日に限っては。