鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「あ、いいよいいよ座ってて?
俺、そいつの兄貴。
同じ学校の一つ上の二年生だよ、よろしく、立花」

「よろしくお願いします、先輩」

にこっと笑って失礼します、と座る美空を見る兄貴の頬が紅い。
だから、そんな目で美空を見るなって!

「やっべ、遠目とかカメラ越しより断然可愛い!」

「うっせぇ、変な目で美空を見てんじゃない!」

へぇ、美空ねぇ……。
兄貴はやっぱりニヤニヤしている。
全く、嫌な奴だ。