「あらま、学校でも結婚式があったの?!」

ぶっ!

「おい優斗、行儀悪いぞ」

「あ、いやちょっと……」

ティッシュを一枚取り出して、テーブルを拭く。
味噌汁を少しこぼしてしまった。

隣では兄貴がニヤニヤしている。

「母さんそれ遠目でよくわからないだろうから、次の写真早く見てよ」

「なぁに、急かすのねぇ」

兄貴の言葉に従ってすぐに写真をめくった母さんが、驚いた顔で俺を見た。

「優斗じゃないの!」