鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

「あ、そだ委員長。
さっき俺と美空を離そうと、したな?」

俺が軽く睨むと、委員長は苦笑いを浮かべた。

「少しくらい、我慢しろ。
全く瀬田の愛情の深さったらな。
鈴木さんの意見に同意だ」

俺は委員長の言葉を聞きながらも、教室の大きな時計をちらりと見た。
そろそろかも知れない。

「至急、お呼び出し致します。
3年6組の瀬田雅斗君。
2年3組の鈴木ありささん。
新聞部部長。
映画部部長。
5時限目は、2年5組にお集まりください。
繰り返します……」

「は? なんだ?」

委員長が、驚いて目を見開いた。