鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

本当はすぐ部屋に行って、美空とふたりっきりになりたかった。
けど、母さんが美空をリビングに呼んで、本人もついてってしまったので、仕方なくその後に続く。

「ごめんなさいね、こんなものしかなくて」

「いえ、お構いなく」

うちのリビングに美空がいるのが不思議だ。
ソファにちょこんと腰掛けて、出された紅茶をふぅふぅしている。

隣に座って、一緒に出されていた茶菓子を頬張る。

「あ、そうだ、瀬田!
教えて欲しいことがあるの」

「え、なに?」

「世界史のね、わかんないとこが、あるのよ」

言って彼女はカバンをあさって、ノートと世界史の教科書とペンケースを取り出した。
教えてほしいことって、勉強かよ!
それにしてもお前、世界史苦手だなっ!