鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

一瞬驚いたように大きく目を見開いて、そのあとまたウトウトと瞳を閉じかける。

「こらこら、寝るんじゃない!」

朝に弱いな、こいつ。
あ、こないだの旅行の時も、なかなか起きなかったっけ。

「起きて、美空」

耳元で囁けば、びくりとまた目を見開く。
後ろからぐいっと肩を引っ張ると、さすがに起きたらしい。

「お、お、おはよう、瀬田……!
えと、あの……っ」

朝から、近いね、と、かあぁっと頬を染めて、見上げる瞳が悩ましい。
はぁ、可愛い。