鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語

お呼ばれでご飯なんて、パーティみたいで楽しいねっ!
と、何故かテンション高めで俺の前を歩いていた美空は、家を通り過ぎた。

小走りで俺の元へ戻ってくる。
お前、緊張とかしないの?

初めて彼女を連れて帰って家族に紹介する。
しかも夕飯付き。
俺の方が緊張だ。

「ただいま~」

「こんにちは、お邪魔しま~す!」

ドアノブを開けて玄関に着いたところで、パタパタとスリッパの音が近づいてきた。

「あらぁ、立花さん!
いらっしゃい、待ってたのよぉ!
ね、和食と洋食、どっちが好き?」

開口一番それか、母さん。