アレクはあたしの勉強に最大限の協力をしてくれると約束してくれた。
そういえば、まったくの異国語なのに不自由なく会話して本も読めるのは、光の門を通ったご加護とやららしい。便利だな~日本に帰っても持続しないかな。苦手な英語が赤点になることもないだろうし。
ちなみに、ミケは×だった。猫がマンガみたく都合よく人語を喋り出すってことはないか……。
アレクは忙しいみたいで本を置いていったあと、すぐに政務に戻った。一応王子様だしね。
パティさんに手伝ってもらいながら本を捲ると、もぐらたたきゲームの歴史について解説がされてた。
星歴1年。神より新しい手段である“バトル”を授けられる。
星歴250年。神が定められし遊戯によりアクスティア王国成立。
星暦545年。バトルにより隣国ステルス帝国とアクスティア王国不可侵条約締結。
……って、これ。ほぼアクスティアの建国史なんですが。
「って言うか……ホントに大事な決定や決着はぜんぶゲームで決めてきたんですねえ」
「そうですわ。バトルの結果は誰もが納得するものです。国民すべてが争い事の決着を着ける手法として、バトルを日常的に行うのです。
さすがに国同士の大掛かりなものは神にお伺いをたて、神託により定められし日時と場所で決着を着けますけれど」
パティさんに当たり前みたいに言われて、何だか本当に浸透してんだなぁってつくづく感じた。



