え!? と意外どころかその衝撃的な光景に、頭が真っ白になる。
アレクが……あたしに頭を下げた?
「サクラ……どうか許して欲しい。このような勝手な振る舞いを。あんたが協力したくないというならば強制はできない。だが……少しでもこの国を思うならばちょっとでもいい。協力してくれないか? ミケ殿が戦うために」
真剣な謝罪だっただけに……最後でがっくりきた。
ミケ……ね。やっぱりミケのために、ね。あたしが協力するのは。
「我が国にあまり力はないから、この礼と言っても大したことはできないが。何でも言って欲しい。俺の最大限の努力で叶えよう」
「え、何でも?」
「ああ、不可能はあるが……」
その瞬間、キラーン☆とあたしの目が輝いたのが見えたに違いない。若干アレクが引いたのが見えたから。
でも、甘い。言質はちゃんと取らせていただきましたからね。
「じゃあ、考えておきますわね。楽しみだなあ~何をしてもらおうか」
あたしがフフフと笑いながら目を輝かせると、アレクが今度は腰を引かせながら「お手柔らかに頼むぞ」と蚊の鳴くような声で言ってたのは気のせいでしょう。



