その言葉を聞いて、私は確信した。 普段面白くて、おちゃらけているように見えているけど、 大人で、優しくて、物知りで、尚且つ器の大きい。 私は、とんでもない人を惚れさせてしまった。 「ほら、行けや」 「加持くん……本当に、本当に、ありがとう!」 屋上の階段を降りながら、思った。 加持政樹という男を私は一生忘れないだろうと。