「はい、どうぞ」 「い、いただきます」 公生くんと二人っきりの遅めの朝食。 まだこの間も、雨風は強くて、窓がバタンバタンと音を立てている。 ただ、公生くんが一緒だから、不安はなくて、不安がないから、吊り橋効果なんてのもない。 というか、そんなものなくても、お互い、両想い同士で、気持ちは通じ合っている。 通じ合っているんだけど……。 私たちは、まだ正式に付き合ったわけじゃなくて。 多分、世間で言うと、浮気なんだよね、これ。