「あれ?違うんですか
美夜ちゃんと斗真くんの家族が揃っているんですよ
紹介以外の何物でもないでしょう」
「…何の紹介ですか松永先生」
お父さんが尋ねる
松永先生はキョトンとしながら答えた
「美夜ちゃんと斗真くんが
付き合っていると言う紹介ですよ」
「あ―――――――――――ッ!!!!」
あたしの叫びが病院内にこだました
まるで山にでも行ったかのように
「あー…あー……ぁー……」と響いていた
あたしの隣に立つ白羽くんが耳を押さえた
「黒木さん…うるさい…」
「あっゴメンナサイ!」
まるで日本語覚えたての外国人のように謝る
「「……え?」」
お父さんとお母さんがハモる
「…斗真くんと美夜が」
「付き…合って…い…る?」
あたしが日本語覚えたての外国人なら
お父さんとお母さんはロボットのようにぎこちなかった


