「……何しているんですか?先輩方」
暗闇に包まれた住宅街に響き渡る
静かな声
だけど強く制止するようなしっかりとした声
「もしかしてカツアゲですか?
オーナーに連絡しないといけなくなりますね」
…あれ?
この声…どこかで聞いた気が…
でもどこで…?
「おまっ…何で!?
フロアの掃除当番だったよな!?」
「そんなもの終わりましたよ
フロアの掃除だけで何時間もかかりませんよ」
「何でこんな所にいるんだよ!?
寮じゃねぇのか!?」
「言いませんでしたっけ?
今日は寮ではなく家に帰る…と」
「じゃあ何でいるんだよ!
さっさと家に帰れよ!」
「1度は帰ったんですけどね…
少し人を探しにまた出てきたのですよ
そうしたらまさか
先輩方のカツアゲの現場に出会うとは」
コツコツ…と靴の音が響き
段々と音が大きくなっていく
ヤクザの親分!?
それか声からして若そうだから…
若頭ってやつ!?


