美しき夜、北斗七星が輝く









「金は持ってない
だから早くどいてくれねぇかな?」


「さっさ行きたいんだろ?
金くれたら通してやるよ」


「金持ってねぇって言ってんだろ」


「そんなこと言って良いのかな?
後ろの子…辛そうだけど?」




ゲラゲラと笑うチャラいヤクザさんたち

後ろの子…白羽くんを言っているのだとすぐにわかった




「金さえくれたら通すからさ」


「お断りします
早く通してください」


「かーね
早くちょーだい」


「ねぇっつってんだろ」


「んじゃ通さねーよ」




子どもかよ!

何なのこの時間の無駄としか思えないやり取り

良い加減通してよー…




「…ゲホゲホッ…ゴホッ……」


「白羽くんっ……!」





立っているのさえも辛そうだったので

ゆっくりと地面に座らせる