狭い住宅街の道を塞ぐかのように立つ
多くの黒服たち
…ヤクザ!?
「声が聞こえると思ったら…
まさか人が歩いているとはなぁ…」
中央に立つ人がニヤニヤと笑う
耳には何個もピアスがつけられて
他にもネックレスだの多くの装飾品がつけられ
全体的にジャラジャラとしているチャラい奴
髪の色もワインレッド
「丁度良いな
なぁお前ら…金持ってねぇか?」
「…金なんて持ってない」
あたしたちより1歩先に柿沢くんが出る
萌がその背中に抱きつき
あたしは白羽くんを支える力を強めた
こんな夜道に
ヤクザみたいな奴らに
カツアゲされるなんて~!
早く行かないといけないのに…
「ケホケホッ…ハァハァ…ケホッ……」
隣で苦しそうに呼吸をする彼の腕を
しっかり掴んだ


