美しき夜、北斗七星が輝く









「…い…家は困る…ケホケホッ…」


「は?
どっちにしても帰るんだろ?

それか病院か?」


「ど…どっちも嫌だ…」


「んじゃお前どこに帰るんだよ」


「…………」




…何だろう

やけに歯切れが悪い



「白羽くん…
お兄さんと喧嘩でもした?」


「しっ…してないよ…?」


「じゃあお父さんと?」


「してないよ…?」




あの仲の良い白羽家だ

喧嘩とかはあり得ないだろう

白羽くんどう見ても平和主義そうだし




「んじゃ斗真の家行くか」


「ぼ…僕1人で帰れる…ケホケホッ…」


「ばーか
んな具合悪そうなのに帰らせられるか

途中でぶっ倒れたら大変だ」


「平気だよ……」