美しき夜、北斗七星が輝く








きっと高校2年生の平均に行っていないであろう身長も

白い肌も華奢な手足も

白羽くんの体質を考えたら納得がいく



白羽くんは入院が当たり前の病弱男子だ

今は他の生徒と変わらず過ごしているけど

つい最近まで

あたしの父親が院長を務める病院に入院していた

その理由は…割愛させてもらう



今食べているお弁当も

まるで幼稚園児が使いそうな小さな1段お弁当

それを小動物みたいにゆっくり食べている

そんな多く食べられないみたいで

これが彼にとって普通なのだ



誰よりも弱い彼だけど

誰よりも綺麗で優しい心を持っている

あたしは他人に自分を犠牲にしてまで助けてあげるその優しさに

心底惚れているのだ





「白羽は用事ある?」


「ないよ」


「じゃあ皆で行こうよ!」




こうしてあたしたちは

初めてのダブルデートに出掛けることになったのだ