美しき夜、北斗七星が輝く








焦点が合わないし

何より少し虚ろな気がする




「……白羽くん?」



あたしの問いかけに答えない

ただ視線を逸らした




「斗真?
お前…平気か?」


「大丈夫だよ…」


「斗真」


「平気だってば…」


「おい」



ガッと白羽くんの腕を掴む柿沢くん

そしてその顔が驚きに染まった




「お前っ……!」




素早く白羽くんの前髪をかき分け額に触れた




「お前熱出てんじゃん!」


「……ッ」


「何で言わねぇんだよ!アホ!!」





閉園が近いのか

お客さんがあんまりいない

少なくて良かった

多かったらきっと大勢の人が

柿沢くんの声に振り向いてた