それからお母さんから
白羽くんが目覚めたという連絡がなかった
だけど目覚めるんじゃないかという期待を込めて
あたしは毎日放課後病院へ向かった
窓ガラスの向こう
白羽くんが機械に繋げられて眠っている
あたしはコンコンと窓ガラスを叩いて話しかけたけど
目覚めることはなかった
「美夜ちゃん
また来ているんだね」
「松永先生…
白羽くんはどうですか?」
「…実はね
斗真くん発作起こす前
暫く眠っていたじゃない?」
「はい」
「目覚めたのは朝…6時ぐらいで
朝ご飯を持って行ったんだ」
「そうなんですか?」
「だけどその時…
斗真くん食べ終わったご飯
全部戻しちゃったんだよね」
「……」
「その後
美夜ちゃんたちが来るまで
ずっと眠ったままで…
体力が全然ついていないんだ」
あたしは息を飲んだ


