「……ん…?」
「白羽くんっ……!」
まず見えたのは見慣れた白い天井
そして暗くなった空
それに…大事な彼女の笑顔だった
「黒木さ…ん…?」
「辛くない?平気?気持ち悪くない?吐き気ない?苦しくない?」
「そんなに聞かれても…答えられないよ…コホッ」
「あ…そっか」
「今は平気…ケホッ…少しだけ咳出るだけ…」
僕が本音を言ったからか
黒木さんはベッドの上で泣きじゃくり始めた
「もう驚いたよぉ~
白羽くん処置室から出てきても
なかなか目覚まさないし…!
1人にしないでね…グズグズ」
「ごめんね……」
そっと手を伸ばして頭を撫でると
くすぐったそうに黒木さんは笑っていた


