美しき夜、北斗七星が輝く









「白羽くん…2度目…!」


「ごめんね…」


「ううん…
嬉しいって言っているでしょ?」


「良かった…

ッゲホゲホッゴホゴホゴホッ…ゲホゲホッ……ゲホンッ」


「白羽くん!」




黒木さんが叫んだところでエレベーターが止まった

扉が開くと松永先生がストレッチャーと一緒に立っていた




「もうすぐで楽になるからな」


「ゲホゲホッ…ゴホゴホゴホッ…ゲホゲホッ…うっ…ゴホゴホッ」



乗せられて咳をしていると

ズキンッと心臓が痛んだ

…また……?




「斗真くん心臓の発作来てる?」


「はっ…い……ハァハァ…ヒュー…ハヒュッ」


「薬切れるの思ったより早かったな…」


「白羽くんっ……」




泣きながら僕の手を握る黒木さん

僕は痛みに耐えながら精一杯笑った




「平気だからね……美夜」


「斗真っ……!」





ガラガラとストレッチャーが動き出す

僕はそこで意識を飛ばした