「ケホケホッ…ハァハァ…ケホケホッ…コホッ…」


「辛いんでしょ?
あたしは医者の娘で医者志望だよ
そして白羽くんの彼女だよ?

放っておけるわけないでしょ?」


「黒木さ……」




伸ばそうとしない白羽くんの手を握る

そして自分の肩に腕を回した

立ち上がろうとした時

柿沢くんが階段を下りてきた




「黒木さん
斗真は俺に任せて」


「柿沢くん…?」


「斗真
俺だけだったか?
お前を親友だって思っていたの」




首を振って否定する白羽くん

あたしは彼を柿沢くんに任せた




「白羽!
私は白羽の友達でしょ?

友達にはさ…笑顔でいてほしいもんっ」




白羽くんの鞄を持った萌が笑う




「…ありがとう…コホコホッ…」


「まずは…保健室か?」





保健室へ向けて

あたしたちは歩きだした