美しき夜、北斗七星が輝く










「えっ…
もしかして…心臓痛むの」


「違っ…ゲホゲホッゲホンッ…ゴホゴホゴホッ…」




否定するけど

心臓の辺りを押さえる手は震えたまま




「ハァハァ…ゲホゲホッ…ハァハァゴホゴホッ…ガホッ…ゲホゲホッ…」




あたしは必死にその背中をさすった

薬を今すぐ取って行きたいけど

このまま放ってなんていけない




「…白羽くん…」




どうしよう

さすることしかあたしは出来ないの?





「ゲホゲホッ…ゲホンッ…黒木さ……ゴホゴホゴホッ…」


「どうかした!?」


「…ごめっ…ゲホゲホッ…ゲホゲホッ…ハァハァ…」


「ゆっくりで良いよ…何?」


「きっ…ゲホゲホッ…へい…ゴホゴホッ…ゲホゲホッ…ハァハァ」


「ん?なんて言った?白羽くん―――」







ふっと

あたしの唇に

何か柔らかいものが触れる