「はぁ…はぁ……」
体力には自信があったつもりだけど
やっぱり走り続けるのは困難で
あたしは階段の途中の踊り場で息を整えた
「……ゴホッ」
「!?」
上から聞こえた咳
上は確か…萌や柿沢くんと話した
あの屋上へ続く階段…
ロープが張られていた
あそこは…
滅多に人通りがない…!
あたしは深呼吸を1回して
ロープをくぐって階段を上った
あたしがいた踊り場から死角になる位置
階段の途中に白羽くんは座りこんで
酷い咳をしていた
「白羽くん!」
「ゲホゲホッゴホゴホッ…く……ゲホゴホガホッ……」
「大丈夫っ!?」


