美しき夜、北斗七星が輝く









「ていうか…何で俺まで?」


「樹にも聞きたいことあるの」




屋上へ続く階段途中

ロープが張ってあるのをくぐり抜け

私たちはやってきた

ここは人の少ない秘密の話をするのには絶好の場所




「樹
さっき白羽とどんな話をしたの?」




私が聞くと

樹は見るからに嫌そうな顔を浮かべた




「…斗真に
黒木さんと何かあったかって聞いたんだ」




美夜は何も言わないで大人しく聞いている




「そうしたら…
あの遊園地で萌が見たって言う真顔で

“樹には関係ない”って…」




あの真顔で…そんなことを?

あの白羽が?




「どうしてそんなこと…」


「さぁな…
それ以上は黙っちまって聞けなかった」




私は美夜の方を向いた