「美夜ちゃん
何かあったら呼んでくれる?」
「わかりました!」
「無理しないでね」
「はい!」
静かに扉が閉まって松永先生が出て行くと
白羽くんがゆっくりと目をこすった
「あ…大丈夫?苦しくない?」
「…平気…」
酸素マスク越しだから声がくぐもっている
「ごめんね
あたしのせいだよね?」
「…ううん
黒木さんは…悪くないよ」
「よいしょ」と起き上がろうとしていたので
手伝って上体を起こしてあげた
「ふぅ……」
「外しても平気なの?」
「うん
また辛くなったらつける」
酸素マスクを枕の脇に置いて
白羽くんは微笑んだ


