今宵、君の翼で



言いながら涙が止まらなかった。


泣かないって決めてたけど無理だ……


聞きたくないけど、聞かなくてはいけない。


「あー別に。したいからしてただけ」


「うそ! 翼はそんな人じゃないでしょ!? 何かあったんだよね!?」


涙で翼が歪んで見える。


「なにかって? 何もねぇーけど」


「つ……翼は私の彼氏……でしょ?」



そう言った途端、翼が笑った。


「ぶっ。ごめんね? やっぱマジになってた?」


「え?」


「なぁんか、他の女と遊んでみたくなってさ。だからもう俺のこと忘れてくんね?」


「な、何言ってんの? 冗談でしょ?」


「美人は3日で飽きるってホントだなー。あ、今回は3日じゃなかったけど」



翼が笑いながら言ってるから、冗談なんだ、きっと。


「やめてよ翼……そういう冗談キツイ……」


「冗談なんかじゃねーし」


今度は冷めた目で私を見る。


ゾクッと背中が凍った。