今宵、君の翼で



「だよな……」


「翼も手伝ってくれる? 犯人捜し」


私の問いかけに少し間があってドキドキしたけど、すぐに「うん」と頷いてくれてほっとした。


「またな」


そう言って私の頭をポンポンっと撫でて行ってしまった。


なんか様子が変だったけど、やっぱり何か思い出させちゃったのかも。


私がお兄ちゃんの事ばっか話してたから、翼も家族の事考えてたのかな。


辛いこと思い出させてたらどうしよう。



翼の事守りたいって思っておきながら、こんなのダメだよね。



そんなこと考えながらアパートの階段を上って行くと、部屋の前に誰かが座っていた。



シホ先輩かな?



よく見るとそれは男の人だった。



「よーお。翼の彼女っ」


し、四条さん……!?


なんでこんなところに!



「どこ行ってたんだよ? 俺ずーっと待ってたのに」


「待ってたって……誰をですか!? ここ、シホ先輩んち……」