今宵、君の翼で


「キレイ。ほんとそういう言葉が似合う女だわ」


どうしてそんなにまっすぐな目で言えるんだろう。


私なんて綺麗じゃない……


翼の方が綺麗だよ。


いつもみんなの中心でキラキラキラキラ光ってて。


まぶしいくらい。



チュッと私の唇に軽くキスをすると「行くか」と、私にヘルメットを渡した。


その時視線を感じて振り返ると……



四条さんちの2階の窓から、四条さんがこちらを見ていてどきっとした。


い、今のキス……見られた!?


別にあの人に見られたっていーんだけど……


もう一度四条さんの方を見るといなくなっていた。


なんだか、よく掴めない人だな……




お寺に着き、住職にお兄ちゃんのお墓の場所を聞いた。


人に会うわけじゃないのに、こんなに緊張するなんて。


きっとお兄ちゃんへの後ろめたさがあるからかもしれない。


この1年間、1度もお墓に行かなかったから怒ってそうだし。