今宵、君の翼で



複雑な思いでいると、四条さんが私の事をジロジロと見だした。


「へぇ。翼の女って意外とウブなんだ?」


バカにされたような笑い方をされ、ムカついた。


意外ってなによ、意外って!


「派手な顔してるくせにおもしれぇ……」



そう言って四条さんの手が伸びてきて、私の頬に触れそうになった。


体が硬直してしまう。


「四条さん、そういうのなしで」


翼が四条さんの手を掴む。



「わりぃわりぃ。ついな……」



翼……笑ってるけど、目が笑ってない。




四条さんに触られなくてすんだけど。


こういう時の翼ってちょっと怖かったりする。


四条さんの家を出て門の外に行くまでの間、翼は少し強引に私の腕を掴んで歩いた。



「つ、翼……?」


「先輩じゃなけりゃ、しめてたな」


「あ……びっくりしたけど、触られてないし大丈夫だよ?」



すると突然立ち止まって私の顔を見た。

イチイチ翼の行動にドキドキしてる。


「お前は綺麗すぎっからなー」


「え? 綺麗!?」


ハッキリそう言われると、恥ずかしくなる。