今宵、君の翼で



「まぁ……言いたくないこともあるよな!でもまたさっきみたいなことあったらすぐに言えよ?俺だって一応男だから」


「うん…ありがとう」



翼の事も聞かないでいてくれた。


一場先輩の言葉を聞いていたはずなのに…


「でもめっちゃ怖かったわーー俺すんげぇ睨まれたし」


「えー全然平気そうな感じだったのに…」


「んなわけねぇじゃん!手足ガクブルよ」



そう言って私に渋い顔を見せたので思わず笑った。


村上くんの優しさにほっとする。


普通に接してくれて本当にありがとう…




それにしても―――…


一場先輩がさっき言っていた〝ちょっとやそっとじゃ出れない〟という言葉。


それがさっきからずっと頭の中を駆け巡っている。


もしかして翼は少年院に…?


嫌な事ばかり考えてしまい、仕事に集中できなかった。


ダメダメ、私が弱気になってどうするの!?


翼は今鑑別所の中で頑張っているのに…!