今宵、君の翼で



「アイツが過去にどんなことしてきたのか知ってんのかぁ?世間知らずのお嬢さんよ。あいつはちょっとやそっとじゃ出れねえぞ?かなりエグいことやってきたからなぁ…この俺でも考え付かねぇことをよ」


何がおかしいのか、一場先輩は笑いが止まらないようだ。


「…それでも私は待ってます!何年でも、何十年でも」


ムキになって言ってるわけじゃない。


そのくらいの覚悟はずっと前から決めていた。



「ほぉ~綺麗な愛だねぇ」


バカにしたように再び笑うと、「寂しくなったらまた俺んとここいよ、今度はしっかり相手してやっから」と大きな声で私に言いバイクで帰って行った。



心臓がバクバクと音を立てていた。


ふと気づくと、右手首が村上くんに握られたままだった。


「む、村上くん…ごめんっ」


「え!?あーっ」


村上くんも今気づいたのか、少し焦っていた。


一場先輩の言葉に動揺していたのかな…


そうだよね、あんな話突然されちゃ…