今宵、君の翼で



「俺はそいつに用があんだよ!」


少し大きい声になり、コンビニから出てきたお客さんも私達の方を振り返る。


ここじゃ迷惑になっちゃう!


村上くんにも迷惑かけたくない…


私が出て行こうとした時、村上くんがぐっと私の手首を掴んだ。


え……


「これ以上営業妨害してくるなら警察呼んでもいいけど」



村上くんは怖くないのか、一場先輩を睨みつけていた。


周りの目もあり、一場先輩はバツが悪そうな顔をして黙った。



村上くんは振り返ってこそっと私に「早く中に入れ」と言ってくる。


でも…このまま放っておけない。


「クッ…あんたもやっぱり翼を捨てたんだなぁ?今度の男はそいつか?」


「え…」


「カンカンに入ってる男なんてやだもんなぁ」


「ち、違います!私はずっと翼の事を待ってます!」


身を乗り出してそういうと、一場先輩がふっと笑った。