「お前まで倒れたら、母ちゃん泣くぞ?」
翼は少しかがんで私の顔を覗き込んだ。
「大丈夫だから…」
「俺さ、亡くなるちょっと前に美羽の母ちゃんと話したんだよ」
「え!?」
話をしたって…翼がお母さんの病室に行ったってこと?
そんな話聞いてない…
「自分こんなんだし、反対されっかなーって思ってたら、終始笑顔でさ、すげー喜んでくれて」
「ど、どーして翼が?」
すると翼の瞳がまっすぐに私を捉えた。
綺麗な瞳の中に、私の姿が映し出されている。
「近い将来、美羽と結婚したいってこと伝えたくて」
「え…」
思いもよらぬ言葉に戸惑った。
「本当はこんな時に言うことじゃねーよな、悪い。でもお前までぶっ倒れちまうんじゃねーかってくらい憔悴してるし、見てらんなくて」
「ごめん…心配かけて」
「俺が今、美羽の事をどう思ってるか美羽の母ちゃんにも知ってほしかったんだよ」
こんな時なのに、真剣な眼差しにドキドキしちゃってる。



