「柊木くん…」
「はい」
「さっき君は関係ないと言ってたが…関係あるんだよ」
「え…」
「この、豪壮の手紙に書いてあることは…全て真実なんだ」
覚悟はしていたけど…
心臓が押しつぶされそうになった。
「私は知り合いの組の奴らに500万でドナーを探してもらっていた…そのことを豪壮に知られ、何度もやめるよう説得された…しかしあの世界はそう甘いもんじゃない。組の奴らは豪壮が知ったことに気づき、消そうとしたんだ。私は金ならいくらでもやるから豪壮を殺さないでくれと何度も交渉したんだ。土下座までして。でもあいつらはこの事が公にバレる前に、どんな手を使ってでも殺すと言ってきた。そして歯向かうなら私も殺すと」
父の体が震えている。
頭を抱え、うな垂れていた。
「逃げても無駄だと言われた…地の果てまで追いかけるとな…。私は怖くなり…あいつらのいう通りにせざるを得なかった。豪壮のことを見殺しにしてしまったんだ…」
「それで…お兄さんは事故にみせかけてひき殺された。その犯人に仕立て上げられたのが俺なんですね…」
「ああ、そうだよ…」



