今宵、君の翼で



俺の代わりに、お前を守ってくれる奴が現れてくれるといいんだけど。


それだけが心配なんだ。



美羽、自分を大切に生きろよ。



これからは側にいてやれないけど、いつも見守ってるから。



美羽なら大丈夫だ。



自分を信じて、生きてほしい。



豪壮









手紙がくしゃっと音がするほど、私は持つ手に力が入っていた。



お兄ちゃん、いるよ。



私のこと守ってくれる人が。



信じてくれる人たちが。



だからもう、心配しないで。




手紙に涙が落ちて字が滲んでしまった。


お父さんがそんなことをしていたなんて。



お兄ちゃんは死ぬことを覚悟していたみたいだった。


どれだけ怖かったんだろう。


私には何も言ってくれなかった。


巻き込まないようにしてくれていたんだろうけど、相談してほしかったよ……


そしたらお兄ちゃんが死ぬことはなかったかもしれないのに。