母よりもずっと……
母みたいな人だった。
梶原さんは口を押さえて驚いている。
「美羽さん……」
それは今にも泣き出してしまいそうなくらいのくしゃくしゃな表情だった。
「梶原さん、久しぶりだね……」
「どこに行ってらしたんですか!? 私、心配で心配で!」
私の両肩を掴むと、目から大粒の涙が溢れていた。
それを見て胸の奥がぎゅーっと掴まれたような感覚になる。
「ごめんなさい。今は友達の家にいるから安心して?」
「美羽さんがいなくなってから家の中がますます暗くなりました……」
「そんなことないんじゃない? 私みたいな邪魔者がいない方がお母さんとお父さんだって……」
「いえ! とんでもないです! 奥様や旦那様も美羽さんが家出してからしばらく必死に探してたんですよ!? ただ、大事にしたくないから警察には言わずにいたみたいですが……」



