今宵、君の翼で




「俺のためにあいつらが動くはずねぇよ。最初からそれをダシにして俺を使うつもりだった」


「え!?」



「親父は隣県の工場で働いてたらしくて。写真も撮られてて俺も確認済みなんだけど。言う事きかねぇと親父を殺るって言われてさ」


「ひ、ひどい……」


「まぁ、俺を捨てた奴の事なんてどーでもいいって思ってたんだけど……実際写真見るとダメだよな、許せなかったはずなのに」


「本当のお父さんだもん、当たり前だよ」



そんな翼の思いを、翼のお父さんは気づいているんだろうか。



「ん……だから俺はあいつらの指示に従うしかなかった」



「それが、うちのお兄ちゃんをひいた犯人になりすませってことなの?」



「ああ。でも理由はしらねぇんだ」


「ひどいよ……どうしてそんなことできるんだろう! 本当の犯人は誰なの!?」